この気持ちにあなたが名前をつけて
ピピピピッ、と軽快な電子音が朝を告げる。時間によって自動調光する室内が明るくなり、は目を開けた。
この彷徨海は文字通り海のただ中にあるので、朝焼けだとか日暮れだとか、そういったこととは無縁だ。たまに朝日が恋しい時もあるが、南極にあったカルデア時代もそうだったので、もはや慣れた生活といえる。
電子音が鳴り続いているアラームを消すと、もそもそと起き上がる。ここ数日、悩みの種が尽きないせいか、寝不足気味である。しかし寝坊などできない身、ちゃんと起きて、歯を磨いて顔を洗って着替えて髪を整えて……
「おはようございます、殿。よく眠れましたか?」
「んん……まだちょっとねむい…………って、太公望!?」
部屋にひとりのはずなのに話しかけられたことを不審に思い、声のしたほうを見ると、痩身の道士が目を細めて笑っていた。腰を屈めての顔を覗き込んでいる。
「な、なんで私の部屋に」
「おや、僕が毎朝殿の髪を整えてあげますって約束したじゃないですか」
「そっ……それは、そうだけど、なんでもう部屋にいるの!? ていうかどうやって入ってきたの!?」
「んー……そこはほら、裏技で。僕、結構こういうの得意なんです」
にっこりと笑って、さらっととんでもないことを言った。
この部屋は、サーヴァントの霊体化ですらの承諾がなければ入れないことになっている。それは、神代の魔術師メディアや玉藻の前のお墨付きなのだが、それを抜ける裏技とはこれ如何に。そういえば土遁が得意と言っていたが、その一種だろうか。なんにせよ、仙人はチートと言われる理由の一端を見た気がした。
(はっ……! ていうか、起きる前からいたってことは、寝顔見られた!?)
寝顔自体は前回釣りに行った時にも見られているが、その時とはの状態がまるで違う。今のように寝間着で、顔も洗っていなければ髪もまったく櫛を通していない状態とは訳が違う。そのことに気づいたは、微妙に顔を伏せながら太公望を押しやった。
「ま、また後で呼ぶから、髪はその時にお願い! とりあえず着替えるから、一旦出てってくれない?」
「えー、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに」
「いいから!」
太公望が良くてもこっちが良くないのだ。これ以上寝起きの顔を見られる前に、一刻も早く出て行って欲しい。
の剣幕に、太公望は大人しく部屋を出ていった。扉が完全に閉まると、大きなため息が口をついて出た。
太公望が毎朝髪を整えてくれるようになったのは、つい一昨日のことである。かりそめの恋人になった後、太公望はにこう言ったのである。
「まずは、ふたりの時間を増やしましょう。お互いを知るにはそれが一番です」
髪を整えてるのはその一環である。なんでもいいからふたりでいる時間を増やす。朝昼晩の食事は基本的に一緒にいて、加えてに空き時間があればその時に、ということになっている。
(私は太公望のことが、す、好きだからいいけど、あっちはどうなんだろう。こんなことに付き合っててもいいのかな)
普段彼がなにをしているかは定かではないが、昨日は隙あらばの前に現れては話をしたり、心臓に悪いスキンシップをして去っていった。おかげで、その光景を目撃したカルデアのスタッフや一部のサーヴァントの間ですっかり噂が広まっている。
「今日はどんな感じにします?」
の身支度が整った後、部屋に招き入れられた太公望は、の髪を櫛で梳きながら聞いてきた。以前結ってもらった時と同じように、の後ろに太公望が座っている形である。
「え、いつものでいいよ。もうすぐ朝ごはんの時間だし」
「ええー」
「……だ、だって、いつもより遅く食堂に太公望と一緒に行ったら、色々と変な追求されそうだし」
一昨日から食堂で太公望がにべったりなので、食堂の面々にはかなり訝しがられているのだ。さらに変な誤解を生むようなことはしたくない。
の心を知ってか知らずか、太公望が軽く笑って耳元に口を近づけてくる。
「僕は構いませんよ、誤解されても。というか誤解でもないし」
「え」
「現に、あなたと僕は恋人の時間を過ごしているわけだし。そこに艶っぽい行為があるかどうかの違いだけで」
「……!」
いつの間にかのお腹に回された両腕が、の体を抱きしめていた。肩口から覗く太公望の顔が近い。
「つ、艶っぽいって」
「この際、本当にしちゃいます? 艶っぽいこと」
「なっ……! 朝からなに言って」
至近距離から流し目を送られて、の顔は瞬時に赤くなった。お互いの吐息が重なるような顔の近さ。
『次は、くちびるにしますね』
あの言葉がフラッシュバックする。とっさにくちびるを押さえると、太公望が目を丸くして、その後に笑い声を上げた。からかわれたのだと気づいたが半目になったのは言うまでもない。
「あのね……からかうのはやめてってば」
「か、からかってなんて……! いえ、すみません、あなたがあんまり可愛いから、つい」
「……そういうのをからかってるって言うんだってば」
もうこういうスキンシップを禁止にしたほうがいいだろうか。ことあるごとに迫ってくるものだから、心臓に悪いのである。
(もう、こっちの気も知らないで……)
大人しく髪を結っている太公望を尻目に、心の中でため息をつく。髪に触れられることも、ともすればこの間髪にキスされたことを思い出しそうになって、本当はかなりドキドキしている。あの時のことも、時折掠める指先も気にしないように心を無にしたいのだが、なかなか上手くいかないものである。
「はい、できました」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
鏡を見ると、自分が結んだのと同じようなサイドテールが出来ていた。ツングースカで会った時になんでもできる人だなあと思っていたが、やはり手先も器用だ。
食堂へ行くと、ちらほらと朝食をとっているスタッフの姿と、厨房にエミヤやブーディカの姿があった。どこに座ろうかと見渡していると、一角からものすごい圧を感じた。
「マスター! おはよう、こっちに来なさい!」
「ニキチッチ?」
太公望と同じくツングースカの一件で縁を結んだドブルイニャ・ニキチッチが、鋭い視線でこちらを睨んでいた。その隣にはマシュの姿もある。
このニキチッチは、例に漏れずツングースカでの記憶はない。当然太公望とも初対面ということなのだが、彼とはなんだかんだウマが合うのか、はたまた独特のテンポが合うのか、また仲良くやっているようだった。
言われるがままに向かいに座ると、ニキチッチの視線は太公望へと向けられた。睨まれていたのは太公望だったようだ。対して、マシュが困ったようにのほうを見てきた。
「おはよう、どうしたの?」
「太公望と付き合うことになったとは本当なのか!?」
「い、いきなりだね」
「ニキチッチさんは、先ほどからずっとこのような様子で……先輩と太公望さんのことが、とても気になっているようなのです」
「ええ、その通りですよ、ニキチッチ」
太公望が代わりに答えると、ニキチッチはすくっと立ち上がって太公望の頭に拳骨を落とした。
「あいたっ!」
「この馬鹿者ー! マスターに手を出すとはなにを考えているんだ! 歳の差を考えろ、歳の差を!」
そこなのか……と話を聞いていた者たちは思った。
筋力A+の拳骨をまともに食らった太公望は、涙目で頭を押さえながら口答えする。
「えー、だって百聞は一見に如かずっていうでしょう? マスターだって僕のこと知りたいって言ってくれたし」
「それなら友達から始めればいいのに、どうしていきなり恋人なのだ! お前、その関係にかこつけてマスターといちゃいちゃしているという話を聞いたぞ! 不純異性交遊だぞ!」
まるでの父親かなにかのような言い草である。太公望の不埒な行いに怒っているようで、追及する態度はなかなかに厳しい。こぶしを握り締めていて、いつ次の拳骨が繰り出されるかわからない。
「やれやれ、朝から痴情のもつれかね、マスター」
ため息とともにの前に食膳を置いたのは、台所におなじみとなった赤い弓兵だった。クロワッサンとスクランブルエッグ、サラダ、オニオンスープ、そして小ぶりの冷凍ミカンが載っていた。
「エミヤ。あ、持ってきてくれたんだ、ありがとう」
「なに、君が食べないと片付かないのでね。それに、この有様ではいつ取りに来るかわかったものではないだろう」
「うん……ごめん、騒がしくしちゃって」
「今に始まったことではないがね。君がサーヴァントと付き合うことになった――ましてやその相手が新参のサーヴァント――なんて話、どこに行っても地雷だろう」
「……ちなみに、エミヤも反対だったりする?」
「ん、オレ? まあ、賛成ではないが、反対もしないよ。若いうちは多少の火遊びも必要だろう」
「ひ、火遊び……」
どういうふうに噂が広まっているんだろうか。まあ、言われてみれば首を傾げられる組み合わせかもしれない。今までに恋愛のれの字もなかっただけに、太公望となにがあってそうなったのかと好奇の目が集まるのも無理はない。
「なにかあれば相談には乗る」という言葉を残して去っていった弓兵の後ろ姿を眺めていると、ニキチッチが急に話をに振った。
「大体、マスターはどうなのだ。太公望のことを好いているとして、本当にこれでいいのか? お前たちが本当に好き合っているなら、オレも反対はしない。が、今はどうなんだ。お互いそんな気持ちがあるのか?」
「ニキチッチ……」
「気持ちが通い合ってないうちからただれた関係になるなど、オレは反対だぞ。こんなことを言い出したのが太公望なら、タチが悪い。この男はやめておけ」
「た、ただれた……」
妻一筋の彼からすれば、試しに付き合ってみるというのはそう映るのかもしれない。または、太公望との噂に尾ひれがついているか。
なんと返そうかと考えていると、太公望がの冷凍ミカンの皮をむきながら言った。
「まあまあ、今日はこの辺にしておきましょうよ、ニキチッチ。マスターはもうすぐブリーフィングの時間だし」
「む……」
「それに、ニキチッチが心配するような不純なことはしてませんよ。僕たちは清いお付き合いをしてますよね、殿。はい、あーん」
「え? あ、あーん」
(まあ、今の時点では清い……けど、不純ではあるかも……)
などと考えつつ、あーんの声とともに差し出されたミカンを口を開けてくわえる。ニキチッチの蒼氷の瞳がものすごく疑わしそうに太公望を見たが、太公望は我関せずでにミカンを与え続けている。
「美味しい?」
「うん……あの、でも、ひとりで食べれるよ」
「えー、あーんて口を開ける殿、可愛いのに」
「また、そういうこと言う……」
頬を染めながらミカンを咀嚼するを、太公望が微笑みながら見守っている。
冷凍されて甘さが増したミカンは、美味しかった。
***
(なんていうか、太公望が私に言う「可愛い」って、小さい子とかペットを可愛がる感じのニュアンスなんだろうな……)
このの印象は、数日太公望と過ごした後も消えずに残っていた。
だが、それはある意味仕方ないことと言える。試しに付き合おうと言い出したのは太公望だが、だからといって彼がと同じ意味でを「好き」なのではない。確かにマスターのことは好き、と言ったことはあるが、それは異性愛という意味ではないだろう。現に、試しに付き合ってみると言い出す前は、の好意を断ったほうがいいとも考えていたようであるし。
ただ、のことを知りたいと言うからには、望みはあると思いたい。
今朝も、の髪を結うために部屋に太公望が来ている。の後ろに座って、楽しそうに髪をいじっている。
「太公望って、人の髪をいじるのが好きなの?」
「え?」
「楽しそうに見えたから、そうなのかなーと思って」
なんとなく聞いたのだが、太公望は少し意外そうな顔をした。
「人の髪を触る機会がそうそうないので、好きなのかどうかと聞かれると……以前の妻とのことも、もう遠い昔の話ですし。ただ……」
と言うと、櫛を置いて、の髪を手に取った。
「あなたの髪を触るのは好きですよ。あなたの髪が好きだから」
「……!」
太公望が、手に取ったの髪にくちびるを落とした、ような感覚が伝わってきた。今は鏡を持っていなかったので、背後の様子がわからない。が、感触的に、そんな気がした。
その言葉は毒だ。
のことを、と同じ気持ちで思っているわけではないとわかっているのに、「好き」という言葉の響きだけで、勘違いしそうになる。
勘違いするなと心に言い聞かせているのに、欲しい言葉を言われた自分は正直で、すぐに表に出てしまう。頬も耳も熱くて、なんなら首筋まで赤く染まっているかもしれない。
すぐに赤くなったり、いちいち反応したりする自分が恥ずかしい。こんな自分を、太公望はどう思っているんだろうか。本当は、ちょろい娘だとか面倒だとか思われているんじゃないかと、時々不安になる。
なにを言えばいいか、わからない。口をつぐんだに対して、太公望もなにも言わない。
そのうち髪を結うのを再開するだろう。と思っていたら、あたたかい感触がうなじに降りてきて、ちゅ、という肌を吸う音と共に離れていった。
後ろを振り返ると、すぐ近くに太公望の顔があった。
あの時と同じ顔、同じ瞳をしている。あの、キスをされると思ってしまった時と。
「……だっ、ダメ……!」
思わず顔を背けると、一瞬びっくりしたような太公望が視界に入った。くちびるが触れそうな距離だった。本当に、そういうつもりで顔を近づけてきていた。
「……ダメ?」
後ろから太公望の声がした。いつもと同じような、拒んだを特に咎めるような声音ではなかった。そのことに少しほっとしながら、は息を吸った。
「だ、ダメ……いや、太公望が嫌だとかそういう意味じゃなくて……太公望は、私のことそういうのじゃない、でしょ」
「そういうのじゃない?」
「好きとか、そういうのじゃないってこと」
自身、恋愛経験は少ない。というか、本当に相手のことを好きになって相手と向き合って交際をした、という経験はない。だから恋愛のことはよくわからないが、それでも太公望が自分と同じ気持ちではないことぐらいわかる。
「太公望は私よりずっと長生きしてるし、妻帯者だったから、こういうことも慣れてて今更気にならないかもしれないけど……でも、やっぱりこういう、き、キスとかは、本当に好きな人とするものだと思う……」
今の状態でしても、確かに嬉しいかもしれない。けれど、やはりどこかで「太公望を付き合わせているのではないか」という、罪悪感のようなものを覚える気がする。
ぽん、と頭に手が置かれた。
「確かに、今の状態でそこまでするのは軽率でしたね」
よしよし、との頭を撫でながら、太公望は続ける。
「すみません、僕の言動で傷つけてしまったなら謝ります」
「あ……ううん、傷ついてるとかじゃないから謝らないで。むしろ、私こそ申し訳なくて……」
「――僕は別に、あなたに付き合わされているわけじゃありませんよ」
の心情を読んだような言葉に、は顔を上げた。彼は、反省の色を浮かべながら、薄い紫の瞳でまっすぐを見ていた。
「あなたの僕に対する気持ちと、僕のあなたへの気持ちは、確かに同じではないかもしれないけど、あなたに付き合わされていると思ったことはありません。だから、その点は安心してください」
と言って、に向き直って、の両手を取った。
「僕は殿が好ましい。あなたが可愛らしくて、僕の言動で色んな表情をしてくれるのが楽しくて、嬉しい。あなたといると、楽しいんです。それがどうしてなのか、僕は知りたい」
「太公望……」
「あと、ひとつ訂正させてもらうと、僕は別に、こういうことに慣れているわけじゃないですよ。房事はそんなに得意ではなかったので……」
「ぼうじ?」
「あ、いえいえ、それは気にしないで」
聞きなれない単語に疑問符を浮かべていると、太公望が慌てて咳払いをしてお茶を濁した。
「と、とにかく、これからは気を付けます。あなたにもペースというものがあることを」
「う、うん……そうしてもらえると、助かる……」
「でも」
と、太公望は身をかがめて顔を近づけてきた。身を引こうとすると、両手を握られて防がれてしまった。
「いつか本気であなたのくちびるが欲しくなったら、その時は、してもいい?」
「なっ……!?」
まただ。この男はこうやってスイッチを切り替えて色気と共に迫ってくる。そういうところだと言ってやりたかったが、今回はすぐに顔が離れていった。
「殿ももっと僕に迫ってもいいのに。案外、色仕掛けで落ちるかもしれませんよ」
「い、色仕掛けって」
「だって、殿はそういうこと僕に全然してこないし。もっと抱き着いたりキスしたりしてもいいんですよ?」
「そっ……そんなこと」
「僕は大歓迎なんだけどなァ。たまには殿からの愛情表現が欲しいなーって」
言われてみれば、確かに、好きですとはっきり告白したわけでもないし、から太公望にアクションしたことはない。それはそうかもしれないが、こっちはそれどころではないのだ。
(わ、私から太公望に抱き着いたり、き、キス……)
考えるだけで心臓がどうにかなりそうである。今のにはハードルが高い。
(さっき、本当に好きな人とするべき、みたいなこと言っちゃったし……あ、でもそれなら、太公望が構わないのなら私からするのは別にいいってこと……?)
悩み始めたに、太公望は苦笑いをこぼした。彼としては、そういえばのほうからスキンシップを受けたことがないなと思ったので、軽い気持ちで言ってみただけだったのだ。
「すみません、変なことを言いましたね。今のは忘れて……」
「太公望」
と、名を呼んだが、太公望の両頬を両手で包んだ。
太公望が思わず動きを止めた隙に、右の頬にくちびるを落として、あっという間に離れていった。
彼が呆然と右の頬を手で押さえると、は耐え切れないといった様子でうつむいた。
「あの、こ、これが精いっぱい、です」
消え入りそうな声でそう言ったきり、も口を閉じて、太公望もなにも言わなかった。少しの間、部屋の中がしんと静まり返った。
沈黙に耐え切れなくなったが恐る恐る視線を上げると、太公望は、目を開いてまだ自分の頬を押さえていた。
その白い頬が、ほんのりと赤く染まっていた。
「た、太公望?」
「……え、ええっと、そう来るとは思ってなくて……その、……」
言うなり、また黙ってしまった。
(もしかして、照れてる……?)
がほっぺにチューをしてきたことが、彼にとってはそんなに意外だったのだろうか。なんだか、改めて自分の行動が恥ずかしくなってきて、もまた頬を赤くした。
「……か、髪、結いますね」
「は、はい」
しばらくお互いもじもじした後で、太公望が気を取り直して櫛を手に取った。ここ数日は、髪を結っている最中もなにかしらの会話をしていることが多かったが、今日はなにも話さなかった。
髪を整えてもらった時点で、いつも食堂に行く時間よりもだいぶ遅れていた。食堂に姿を見せると、心配したマシュがの部屋に行こうとしているところだった。
なにかあったんですか、と心配そうなマシュの声に、先ほどのやり取りを思い出したと太公望がふたりしてもじもじし始めるものだから、食堂に居合わせた面々は色々と察して、それ以上の追及はしないでおこうと思ったそうな。
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