天化といちゃいちゃ

※ほぼやってるだけ

 ある夜。西岐城のの部屋。
 晴れて恋人どうしになった天化とは、今夜も睦みあっていた。

「っ、あ、ん……」

 の中で、射精の余韻に浸る。狭い中に精が広がり、満たしていく。この瞬間が好きだった。天化以外誰も触れられないの体の奥を、天化のものでいっぱいにする。なんとも言えず征服感が満たされる瞬間だった。
 今宵二回目の射精で、天化にはまだ余裕がある。が、はそうではない。駆けつけ一杯ならぬ駆けつけ一発の後から今まで、散々中を突かれ責め抜かれたは、数え切れないほど達した後で、息も絶え絶えだった。

「て、んか……も、むり……」

 放っておくと三回目に突入する天化にが言った。いき過ぎた快感に顔は涙で濡れて、赤く染まっている。いや、頬だけではなく全身もほんのりと紅潮しており、絶頂の余韻に波打っていた。
 だめだ、あまり見ていると下半身に毒だ。もこう言ってることだし、今夜はこのくらいで……。
 そう思い、の中から硬さを残した肉棒を引き抜いた。
 すると、とぷ、との中から白いものがこぼれてきた。今まで栓の役目をしていた肉棒が抜かれてしまったので、中から出てきたのだ。

「あ、ぁん……」

 加えて、抜く時にがこんな色っぽい声を上げた。もう無理だとか言っておいて、体はちゃんと反応している。なんてエロい体だ。

(あ、やばい)

 力なく両脚を開いたまま白濁に汚された秘部をさらけ出している彼女を見て、天化はムラムラムクムクするのを抑えきれなかった。両脚を掴んでの体を引き寄せると、硬くなったモノで再び貫いた。

「ひゃあっ……! 天化、やだあっ……」
「ごめん、もう一回」
「も、むりぃ……! もう一回もやだ、あんっ、あっ」
「なんで、こんなに締め付けて、あんたの体悦んでるさ」
「もう、これ以上は……ぁ、はあんっ……」
「すげ、エッロい……」

 精液でぐちゃぐちゃのどろどろだった中は、奥を突くときゅっと締まった。精液は肉棒のカリにかき出されてしまうのに、まるでそれを離すまいとするかのようにいやらしく締まるものだから、激しく突き上げてしまうのも無理からぬことだった。
 だってエロすぎる。この体がエロすぎるのがいけない。こんなの興奮してめちゃくちゃに犯すに決まってるじゃないか。気持ちよすぎてひぃひぃ泣いて、でも体は一度快楽を与えられると昇り詰めるまで貪欲に男を求めてくる。
 惚れた女がこんなエロい体をしていたら、誰だって夢中になるに決まってる。天化が若いからとか、が初めての女だからとか関係ない。猿みたいだと思われても毎日求めてしまうのはしょうがないのだ。

「あうっ、あっ、あっ……!」
「あー、すっげ、気持ちいい……の体、最高……」
「んっ、うあっ、おく、やだっ、」
「なんで? 奥、ぐにぐにされんの気持ちいいっしょ」
「やだあ、ぐにぐに、やあっ……! きもち、いっ……!」
「イきそ? ほんと、は一回イくとすぐイっちゃうさ」
「あんっ、天化が、そんなにするからぁっ……」
「俺っちのせいじゃねえって。あんたの体がやらしーのがいけないんさ……!」
「やあっ、う、あぁっ……!」

 逃げる気力もない腰を容赦なく突き上げてやると、は息を詰めて絶頂した。びくびくと波打つ体を、シーツを掴んで一生懸命抑えようとしている。シーツを掴んだところで腕に回せる力はもうないのに。過度の快感で焦点が合わなくなった目から涙が出て、真っ赤になった頬を濡らしている。年上の彼女が小さい子どもみたいに泣いている姿がいじらしくて、涙で光る頬にかぶりついて舌を這わせた。

「可愛い、、可愛い……」

 べろべろとほっぺたを舐めても、荒い呼吸を繰り返すだけの。普段しっかりした彼女が、快楽で放心状態になっているのがやけに興奮する。だらしなく開いたくちびるにむしゃぶりつくと、たどたどしく舌が差し出された。キスが好きな彼女は、こんなに前後不覚になってもキスにはちゃんと応えるのだ。

(あー、可愛い可愛い……)

 こんなの夢中にならないほうがおかしい。息も絶え絶えなのにちゅうちゅうと夢中でくちびるを吸ってしまう。目を開けると、焦点が合ってない瞳が余計にとろんと溶けている。
 やばい、もう止まらない。もうめちゃくちゃに犯したい。ひぃひぃ泣いても止まらない。
 再び腰の動きを再開すると、が途端に首を振った。

「やあっ……てんか、も、ほんとにむりぃ……!」
「俺っち、まだイってないから。もう一回だけだから」
「あっ、うっ、ううっ、しんじゃう、ゆるして、」
「ダメ、俺っちがイくまで許さない」
「もう、イくの、やだあっ……!」
「あんたがイかなければいいさ。俺っちがイくまで我慢しな?」
「む、り、きもちいいの、おく、いいっ……」

 あーもうダメだ。これはすぐイってしまうパターンだ。
 の入口からは、くぽくぽと卑猥な音が出ている。快感に反応した膣内から愛液がいっぱい出て、天化の動きで音が立っているのだ。
 がイかないように正常位で小刻みに突いているのに、もう中がびくびくとしてきている。
 天化としては、イこうと思えばいつでもイけるのだが。こんな姿を見てしまうと、変に燃えてきてしまう。どこまで彼女が乱れるのか、壊れずにあと何回イけるのか。

、後ろからしていい? そっちのほうが俺っちも早くイくからさ」
「うしろ……あっ、でも、そっちは、わたしも……!」
「感じすぎてイきまくるから、ダメ?」
「……だっ、ダメ……」

 あ、これはダメじゃないな。期待が声に出てる、モロバレ。
 肉棒をちゅぽんと引き抜いてを転がし、高く持ち上げた白くて丸い尻目掛けて腰を押し付ける。中も外も色んな汁で濡れ濡れのの秘部は、すんなりと受け入れた。

「や、ああっ……! ダメって、いったのにぃ……」
「ウソついちゃダメさ、ほんとはこうして欲しかったんだろ?」
「やあっ、おく、すごい、あたっちゃうっ」
「あー、すげ、すっごい締まる……」

 の中の構造がそうなのか性感帯が後ろにあるのか、後背位で交わるほうが奥に当たるのだ。が感じればその分中が締まり、結果天化も気持ちいいということなのだ。
 感じている顔が見えなくて残念だが、それはイく時にまた正面に転がせばいい。この体勢でイくつもりはない。バックになったのはあくまでを責め立てるためだ。

「後ろから犯されるのが気持ちいいなんて、ほんとどすけべな体さ……!」
「ち、がう、ちがうの、あうぅっ、あ、ン」
「なにがさ、もうイきそうになってるのに」

 とろとろの中を先っぽでぐりぐりとこねてやると、が聞いたこともないような高い声を出した。

「ひゃああっ……! それ、やめ、ああん、イっちゃうぅ……!」

 白い背中が目の前で仰け反った。肘ががくりと崩れて、の上体は完全にシーツに埋もれている。天化と繋がっているせいで、尻だけが高く持ち上がっている。
 なんてはしたない格好だ。普段の品のいい彼女からは到底思いつかない体勢で男に貫かれている。中を犯され続けて自分の意思とは裏腹にイきまくって、懇願の声も快楽に溶けている有様だ。

「もぉむりぃ……おねがい、天化、あっ……!? は、あん、あっ」
「可愛い……あんた、ほんと最高さ、もう、止まらねぇよ」
「ひ、んっ、も、やだ、おかしく、なるぅ……」
「おかしくなったら、俺っちがずっと面倒みてやるから、そしたらずっと……一生一緒にいような」

 力なく投げ出された両腕を掴んで、を後ろから思いっきり突き上げた。天化に押し出された体を両腕を引っ張られてすぐに引き寄せられ、ひっきりなしに深いところを責められて、は声にならない嬌声を上げてすすり泣いた。

「やあぁ、だめ、すごいの、きちゃうっ……!」
「イく? すごいのでイく?」
「またイっちゃうぅ……! てん、か、てんかあ……!」
「っ、あ、やべ、」

 すごいのと本人が言った通り、強烈な締め付けがやってきた。思わずイきそうになって、早々にの中から退散した。別にイってもよかったのだが、今回はやってみたいことがあるのだ。そのため、中で射精するわけにはいかない。
 支えを失ってがっくりと寝台に突っ伏したを仰向けに転がして、少し息を整えてからもう一度繋がった。ぐちゅりといやらしい音を立てて天化を飲み込んだは、ほとんど怯えに近い声を出した。

「ひ、やだ、てんか、あ、あっ……」

 目には疲れと、これ以上達したらどうなってしまうのかという不安と恐れが表れている。散々に泣かされた喉は乾いて掠れているし、ほっぺたと目元は泣き腫らしている。でも、性感だけは本能的に求めてしまうのか、体は天化から精を搾り取ろうときゅうっと締め付けてくる。
 よし、今度は優しくしよう。そう思っても、体のほうの淫らな反応がその理性を崩してしまうのだ。

「ごめん、これでほんとに最後だから、もう一回頑張って、な?」
「ふあっ、てんか、の、ばかぁっ……」
「あー、気持ちいい、ほんと可愛い、好き、

 こんなひどい状態にされたのに、ばかって。それだけで許してまた体をいいように許してくれるなんて、なんて可愛いんだろう。
 まだ彼女のほうから好きと言ってくれたことはないが、愛されてなかったらこんな狼藉は許してないはずだ。
 愛らしいくちびるに吸い付いて、中をくぽくぽとまた小刻みにかき混ぜてやる。それだけで、はまた快楽に泣き始める。

「あっ、あんっ、ン、てんかぁ」
「ね、俺っちのこと、好き?」
「ふ、あっ……すき、好きぃ……!」
「っ、もっと言って、、もっと」
「てんか、好き、好きなの、ああっ……!」

 ああもうだめだ、可愛すぎる。今イったら本当に昇天しそう。こんなに溶けた声で、甘く名前を呼ばれて、すがりついて好きなんて言われた日には。
 こんなに蕩けてしまって、もしかしたら起きた時にはは覚えてないかもしれないけれど、それでもいい。その時はもう一度から言わせるまでだ。

、もう、俺っちもイくっ」
「あっ、んっ、てん、か、あっ……!」

 天にも昇る気持ちを動きに乗せて、奥をガンガン突いてやる。は弱々しく天化の背中にすがりついて、そのラストスパートに絶頂へと導かれていく。
 中が弾むように締まると、天化は素早く肉棒を引き抜いた。の胸のあたりに馬乗りになると、震える顔目掛けて肉棒を扱いた。

「う、ぁ、イくっ……!」
「ひゃっ!? あ、あ……」

 戸惑った表情をオカズにしながら、天化はの顔に精をぶちまけた。びゅる、びゅくと断続的に白濁が飛び、の前髪や頬、口元にかかる。は絶頂のせいか、放心状態で顔射を受けた。

(うわ、エッロ……)

 まだ出し切れてない精を、の口に肉棒を押し付けながら手で扱いて搾り出す。とぷ、と出てきた精液が口の端から中へと入り、は呆然としながらもそれを飲み込んだ。口に押し付けられた肉棒をちろりと舐めたのを見て、天化は慌てての上から退いた。

(やば、今のはやばいさ)

 下半身にダイレクトアタックすぎた。お掃除フェラなんてされた日には、それこそ無尽蔵に抱いてしまうかもしれない。出すものも出なくなるまでやってしまうかもしれない。
 は疲れ果てたようで、そのまま目を閉じてしまった。まだ意識はあるようだが、眠ってしまうのも時間の問題だろう。可愛らしい寝顔と、その顔にかかっている精液とのギャップがなんとも言えず卑猥だった。
 顔射は完全な思いつきだったが、これは封印するべきかもしれない。卑猥すぎる。
 大きく息を吐いて、から離れる。卓上の水が入った桶に手巾を入れて絞る。本当はお湯だったのだが、行為中にすっかり冷めてしまった。
 自分の体をさっと拭いて、に取り掛かる。精液が乾いては面倒なことになるので、顔を一番最初に拭いてやる。
 顔を綺麗にすると、体に移る。
 胸元には天化がつけた鬱血が残っている。うっすらと噛み跡もある。天化に前戯で散々おもちゃにされたのだ。

(拭く前に、ちょっとだけ)

 ぴんと立った乳首と形の良い乳房を見ていると、触りたくなってきた。両手で胸を鷲掴みにして、片方ずつしゃぶりついた。が起きていたらバカと言われそうだが、今は深く寝入ってしまってそう簡単に起きそうにない。誰も天化を咎めるものがいない。
 どうせ拭いて綺麗にするのだ、その前にちょっと味わったっていいじゃないか。
 ちゅぱちゅぱと音を立ててしゃぶりつき、口に含んでないほうの乳首は親指でコリコリとこねる。柔らかいのにハリがあって、肌は白くてなめらかで、天化の唾液を少し弾いている。

「ぁ……ん、」

 あまりに好き勝手やっていたせいか、が寝入ったまま反応した。思わず顔を上げての表情を見る。表情こそ変わってないように見えたが、今確かに、喘ぎ声を上げた。

(うそだろ……)

 乳首はぴんと立っている。天化の愛撫に反応してどんどん硬くなっていったのだ。

(寝ててもこんなエロいとか、どんだけなんさ……)

 やばい、これ以上いじっていると、ムクムクしてしまう。それだけはだめだ。もうさすがに許されない。
 もう既に半勃ちだったが、なんとか自分を誤魔化して胸元を拭って綺麗にした。これでいいのだ。
 次は下半身だ。内腿に垂れた愛液と精液が混ざったのもを拭いて、残るは秘部だけ。

(……中の、かき出さないといけないよな)

 中に残っているものがあると、外を綺麗にしても中から出てきて汚れてしまう。だから、これはしょうがないことなのだ。中に指を入れないと、綺麗にかき出せないのだから。
 冷静に考えれば、最後は外に出したし、挿入していた時もカリ首でかき出されてもうほとんど残ってないことがわかりそうなものだが、まったくそんな考えにはならなかった。この時からすでに欲望に駆られていたのかもしれない。
 左手の指での入口を開かせると、右手の人差し指と中指をゆっくりと中に入れる。すんなりと指を受け入れたそこは、の体温であたたかい。指の付け根まで入れると、中で鉤爪状にして、中をえぐり始めた。
 中のものをかき出すように指を出し入れさせると、にちゅ、くちゅ、と粘着質な音が立つ。
 出し入れを繰り返すうちに中から愛液が出てきた。音もだんだんと水っぽい音になってくる。

「ぁ……ふ、ぁん……」

 とうとうが嬌声を上げ始める。もはや、精液をかき出す動きではなく、の性感帯をいじる動きになっている。は疲労で目を開けないものの、しっかりと感じている。男を受け入れる体になってきている。

(ほんと、なんつーエロい体してるんさ……)

 くちゅくちゅ。指で立つ音はもう本格的な水音になった。奥まで指を差し入れて性感帯を刺激してやると、きゅっと狭まって、愛液が溢れてきた。

「あーもー……俺っちもうダメ。我慢できない。ごめん、

 の痴態で、もうギンギンに勃起してしまった。こんな状態では一発抜くしか手立てがない。天化は手巾を桶に放り投げると、反応はしているもののまだ覚醒してないの両脚を抱えて肉棒を挿入した。
 根元まで入れても小さく声を上げるだけで、まだ完全に起きない。まあそのうち起きるか。むしろ、起きないうちに進めておいたほうがいいかもしれない。天化は白い両脚を肩に乗せると、本格的に律動を始めた。

「ん……ふ、ぅん、……あっ、ぁ、ン……」
、まだ起きないんさ? なのにしっかり反応してるなんて、ほんとすげー体……」
「んっ……てんか……? 天化、な、に、あっ」
「あ、起きた」

 とうとうが薄く目を開けた。夢うつつの状態らしく、しばらく目の前の天化をぼんやりと見つめながら嬌声を上げていた。やがて、犯されて目が覚めたのだと理解したは、イヤイヤと首を横に振って拒む。

「や、もうや、ぁっ……」
、ごめん、もう一回。今度こそこれで終わるから」
「んっ、やあっ……さっきも、そう言った……ぁ、んっ、」
「ごめん、今度はほんとに終わりにするから。でもの体がエロすぎんのが悪いんさ。体拭いてる時にあんなエロい反応されたら、ギンギンになるの当然さ」
「やぁんっ、うそ、そんなの、は、あっ」
「俺っちのこと好きなら、もう諦めるさ」
「ひ、んっ……だめ、ぁうっ……!」

 この夜は結局、天化が四回果てて打ち止めになった。さすがに天化も疲れてしまい、射精した後はおとなしく眠ったのである。に至っては、最後はほとんど気絶するように意識を失ってしまった。
 翌朝、案の定寝台から起き上がれなくなってしまったを、ご機嫌な様子で看病する天化の姿があった。

「動けません」
「悪かったさ」
「うそだ絶対そんなこと思ってない」
「ほんとさ。今度はちゃんと二回でやめるから」
「信用できません」

 かすれた声で突っぱねて天化をにらむ。そんな彼女もどうしようもなく可愛く思えるのだから、もう本当にバカになったのかもしれない。
 寝台の横につけた椅子から立ち上がり、の布団にもぐりこむと、柔らかい体をぎゅっと抱きしめる。

「あーほんと可愛い。大好き」
「私怒ってるんですけど! もー!」
「ごめんて」

 怒るを抱きしめて胸板で押し潰す。やがて、怒っても無駄だと悟ったは、力を抜いて天化の腕に体を預けた。

「……、俺っちムラムラして」
「だめです。無理です」
「……はい」

 

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